【活動報告】第32回家族看護学会交流集会 4 「人権」
日時 :2025年9月20日14時10分~15時10分
テーマ及び内容 :かぞくのがっこう発~日常の支援場面にみる患者・家族の人権を考える~
担当及び参加者:株﨑、茶谷、樋口敬、樋口美、渡辺美
参加者: 約 15 名
グループワークの概要 4 グループ
・小児の場合、自分の病気を知る前に親に確認することが多い。子供の知る権利の前に親の思いを確認している。新生児の人権をどうやって守ればよいか?治療すれば治るのに OP しても障害が残るならと看取りになったケース。母が自分のせいだよねと。
・在宅では、本人にお尻を向けて担当者会議をし、介護者の希望でサービスが決まっていく実態。逆に本人の意向を尊重し行きたくないと言っているからと話しあわない。介護者は介護のために仕事を辞めないといけないのか?働かないと家族みんなが生きていけない時、障害のある子を自宅で見る余裕がない。
・誰の権利擁護になるのか?母体保護→母が優先になる。日本の子どもは親の持ち物のようにされる傾向があるように思う。また、母は子どもを看るものという社会的規範がある。赤ちゃんにも権利があり、小児科の NS が子供に、産科の NS は母に寄った考えになる。何を優先すべきかわからなくなることがある。
・正解が分からない。今関わりのない親族にまで意思決定を迫ることが正しいとは思えないが、聞かないことで医療者側が責められることもある。
人権と倫理の両方が大切。全部言えばよい言うものでもなく、「言わない」ことで相手を大切にしているときもあると思う。しかし、本人が「言われない」と感じるときは大切にしていないと思う。言わないことの裏側にある思いを知ることも大事。
・情報を知らないと意思決定はできない。なのに、家族に決定がゆだねられる。例えば、検査結果が出る前に「もしこっちだったらどうしますか?」本当に良いのか?その先のことも考慮して投げかける必要がある。さらに言わないことの弊害も理解したうえでゆだねること。
・知らないことでできなくなることもある。→頑張ること、学ぶ権利、成長を促す権利など、どの権利を大事にするか。それを大事にする代わりに何が損なわれるかを吟味しないといけない。
・人によって大事なことは違う。
・医療者と介護者家族の間にも、本人、家族が意思決定しているのに医療者が納得していないことで、更に医療者が良いと思う意思決定を迫る(コントロールしたい)しかし、相手(本人・家族)を尊重することは、こちら(支援者側)も引き受けないといけないことがある。
→苦労する。スタッフレベルでは、引き受けられないこともある。
・命第1主義になると危険。
・権利・人権って堅いイメージを持っていたが、考えてみると広がる。
・医療者が「家族で相談してください」という時、暗に家族に患者を説得してほしいという思いがないか?本人の自己決定がないがしろになっている。きっと YES/NO の問題ではなく、相手との距離間の問題と思う。子供にも知る権利があるが、医療者の中にすでに答えがあり、それと違うと「わかってない家族」となる。自分たちは専門職である→だから患者家族より正しい判断ができる?言葉の使い方で、見守ると放置*寄り添うと伴走するを考えた。ナースは寄り添うが好きでよく使うが、それは、患者側からするともっとケアしてほしかった?押し付けないでほしかった?かもしれない。頼らせる→依存を誘う?かもしれない。そうなると寄り添うの主語が医療者になってくる。
アンケート集計(n=9)

【ご意見・感想】
とても有意義な交流集会で楽しかったです。自分のフィールドが成人、高齢者が多いのでその方と家族がどう生きてきて今に至るかを考えましたが、まだ言葉も話せないこどもだと人権を考えたとき、どうしたらよいのか難しいなと思いました。
人権について、話し合えて、いろいろな視点を得られました。
倫理コンサルテーションチームに属しているのですが、倫理だけではなく、人間も一緒に考えていかなければならないなと思いました。
人間について色々考えてさせてもらいました
人権を考える企画で、みなで話ができて勉強になり楽しかったです。ありがとうございます
自分の体験でモヤモヤしていたことがありました。話す機会があってよかったです。そして否定もせずに聞いてくださったのがよかったです。

まとめ
本交流会では初めての取り組みとして、「介護者家族と支援者など日常の支援場面の中に人権にかかわる問題がある」と参加者に正面から提起して交流を図った。参加者も私たちの意図を受けて一つ一つ自分の経験に照らし合わせて議論を深めていただけたと思う。人権にかかわる問題が、ケアの現場にはあることがわかり、それをお互いが意識して取り組む必要があることを話し合うことができた。
次年度は、人権と別のテーマと組み合わせで具体的にイメージできるように提起を行い、人権を考えることが家族関係リテラシー、人間関係リテラシーを高める根幹であることを理解できるような取り組みへと発展させていきたい。
以上報告者 茶谷

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