「『別に・・。どーでもいい』 という反応が目立ち、自分のことを話せない。本音が言えない。」
「『うざい』、『死ね』といった単語のみで、自分の感情を上手に表現できない子供がさらに増えた」
「些細なことも自分で決められない」
昨今、そんな子供たちの現状を耳にすることが多くなったように思います。
他でもない自分の感情や考えに耳を澄ませて大切にすると同時に、相手の感情や考えも尊重し、適切な方法で自己表現する力をどのように高めるのか、 互いに納得できる方法を見出すコミュニケーション力をどう醸成していくのかを主眼に、本プログラムを開発しました。
文部科学省 新学習指導要領「生きる力」育む教育に準拠
本プログラムは、2020年文部科学省より告示された新学習指導要領「生きる力」を育む教育に準拠しています。
新学習指導要領では、生きる力を「知・徳・体のバランスのとれた力のこと」と定義されていますが、本プログラムは、そのなかでも「徳=豊かな人間性」を高めることに主軸を置いています。
また、文部科学省が示している「生きる力」を身に着けるための3つの柱「1. 知識及び技能」、「2. 思考力、判断力、表現力等」、「3. 学びに向かう力、人間性等」を向上させることをねらいとしたものです。
授業のプログラムについて
私たちがその向上を目指している「人間関係リテラシー」とは、 身の回りの人間関係において、起こっている現象を適切に理解し、自分も相手も尊重する関係性を実現させる能力を指しています。これを図示すると、下図のように示すことができます。
「人間関係リテラシー」の基盤は、人権に対する理解と確信です。そうした基盤のもとに、自己理解・他者理解、そして関係性理解が深まったときに具体的なアサーションスキルが生かされると考えています。
出前授業では、児童生徒の皆さんがこのような「人間関係リテラシー」を総合的に理解し、身に着けることができるよう、発達段階ごとにプログラムが構成されています。
授業内容
貴校の児童・生徒さんの状況に最も適したプログラムとするため、ご相談のうえプログラムを提供致します。まずは、お気軽にお問い合わせください。
授業概要
- 領域
「生きる力」を育む教育 - 教科
道徳 - 学年
中学・高校1~3年
(小学4~6年 も対応可能) - 時間
1単元・100分
目的
自分も相手も尊重し、周囲の人々とのより豊かな人間関係を築く能力を身につける
学習目標
- 「人権」をはじめ、自他尊重の人間関係を築くため必要不可欠なキー概念を理解する
- 人間関係の成り立ちを理解する
- 自分自身と相手との人間関係を俯瞰する力を醸成する
授業単元別テーマ
単元別授業内容
◆第1単元 | ・人は「物語」を生きている。 ・グリム童話「白雪姫」を例に、「困りごと(出来事)」、「対処」、「背景」の例を示す。 ・人間関係見える化シートを用い身近な例でそれぞれに自分のストーリーを描き、グループで共有する。人にはそれぞれ唯一無二のストーリーがあることを知る。 |
◆第2単元 | ・生きることの根っこにある人権 ・人間関係の大原則であるお互いの権利の尊重について学ぶ。特に人間関係の基本となる4つのアサーション権について、日常の体験を踏まえながら具体的に考え、理解を深める。 |
◆第3単元 | ・バウンダリーってなんだ?! ・人間関係を考えるうえでキーになる「バウンダリー」について学ぶ。10のバウンダリーを紹介し、バウンダリーを引くことで自分を守り、 他者のバウンダリーを尊重することで相手を大切にすることができることを学ぶ。 |
◆第4単元 | ・感情との付き合い方 ①人にはさまざまな感情があること ②良い感情も悪い感情もないこと ③感情とからだはつながっていること (ポリヴェーガル理論) ④思春期は感情が暴走しがち ⑤感情はニーズが満たされていないサイン ⑥感情を言葉にすることの大切さを学ぶ |
◆第5単元 | ・支配という暴力 ・漫画 (デートDV) のストーリーを提示し、 二人に何が起こっているのかを人間関係見える化シートを用いて考える。支配とコントロールの図式を示し、人と人との関係によるさまざまな「暴力」について伝える。デートDVを受けているかもしれないと思ったときの対処についても 学ぶ。 |
◆第6単元 | ・みんなの事例検討会 ・母親とケンカばかりしている一人の中学生。二人の間で 何が起こっているのか、グループで人間関係見える化シートを完成させる。そして分析に基づいて、 これからどうすればよいのかをディスカッションする。 |
※授業では、オリジナルワークブックを使用します。
令和6年度実績
実施の流れ
- Step.1 お問い合わせ
- ファシリテーターまたは、運営本部であるNPO法人日本人間関係・家族関係サポート協会までお問い合わせください。
- Step.2 面談(オンラインにて)
- オンラインZOOMで面談をさせていただきます。開催時期、開催方法(リアルかオンライン)、開催時間(1時間〜)、ファシリテーターのご希望等をお聞きした後、お見積もりを送付いたします。
- Step.3 実施方法の決定
- 授業希望日や開催方法(リアルORオンライン)をもとに、ファシリテーターを決定します。
- Step.4 事前説明
- 事前説明会では、当日までの流れ、当日の進め方についてご説明いたします。 授業で使用するワークブックをお渡しします。 オンライン授業の場合は、ZOOM等のビデオ会議ツールによる接続リハーサルも行わせていただきます。
- Step.5 授業実施
- ファシリテーターが学校に伺う場合は、授業開始30分前に到着予定です。 オンライン授業の場合は、10分前に接続をさせて頂きます。 授業は1日またはご希望に応じて複数日にて実施させて頂きます。なお、教員向けのプログラムも実施しております。
併せてお気軽にお問合せください。
※授業は1日またはご希望に応じて複数日にて実施させて頂きます。
※教員向けのプログラムも実施しております。併せてお気軽にお問合せください。