SNSと24時間つながることができる⼀⽅で、リアルな⼈間関係が⼤⼈もこどもも保ちにくい時代。
他でもない⾃分の感情や考えに⽿を澄ませて⼤切にすると同時に、相⼿の感情や考えも尊重し、「適切な⽅法で⾃⼰表現する⼒」「互いに納得できるコミュニケーション⼒」の醸成を主眼に、都内公⽴⼩学校において、⼈間関係を考える上でキーとなる「バウンダリー」(⼈と⼈との間の⽬には⾒えない境界線)について出前授業を実施しました。
2026年6月13日土曜日、東京都大田区立池雪小学校の道徳授業地区公開講座で総児童数800名弱の児童に向け、体育館で授業を実施しました。土曜日の公開授業だったため、各回約250名の児童に加え保護者の参観もあり、熱気あふれる授業となりました。
■授業概要
テーマは全学年を通して「バウンダリー」(目には見えない、自分と相手を区別する境界線)。学年ごとの発達段階に応じ低学年、中学年、高学年と3回の内容を変えました。
家族や学校などで、人と人がお互いを大切にしあう関係を築く方法であるFRL(Family Relationship Literacy)の考え方を参観している保護者にも伝え、家庭でも話す機会を持ってもらいたいという願いから、保護者にもそれぞれの授業でメッセージをお伝えしました。
子どもが自分の気持ちに気づき、ちょうどいい距離を取り、安心して考えや気持ちを伝え合う力を育て、いじめ予防・不登校予防・SNSトラブル予防にもつながる、実践的な教育です。
■授業内容
【1・2年生】
低学年は「じぶんをたいせつにするバウンダリー」。バウンダリーは、自分のからだ、気持ち、持ち物を大切にするための安心の線であることをテーマに、自分の体のまわりにあるカプセルを想像してもらいました。
また、自分の気持ちを「赤:いいよ」、「黄:後でならいいよ」、「青:今はいや」と信号で伝える練習もしました。
友だちとの距離感、持ち物の貸し借り、「いや」と言えない気持ちなどで悩む時期に、安心して友だちと関われる力を育てられるように、ロールプレイやクイズなどを通して説明し、こどもたちも積極的に挙手や声を出して反応してくれました。

【3・4年生】
中学年は、「自分も相手も大切にするバウンダリー」。低学年同様、バウンダリーは自分を守るための安心の線であることを伝えた上で、相手の気持ちや考えのバウンダリーを大切にすることも学びました。友だちと遊ぶのが好きな人」「一人で遊ぶのも好きな人」などの質問に立って回答することで、<みんな違っていい>と気づくワークをしたり、距離のゲームをしたりと体感型の内容にこどもたちは盛り上がっていました。

【5・6年生】
高学年は、SNSも含めた友だち関係・家族関係が複雑になってくる年頃。バウンダリーが育つことで、無理をしすぎなくなったり、SNSで巻き込まれにくくなったり、自分の気持ちも言葉にでき、相手の気持ちも尊重できることを説明しました。また、自分の気持ちの奥にある「大事にしたいこと(ニーズ)を知って伝えることが、自分を守ることになると説明した際には、ハッとした表情の児童が多く見られました。
■子供たちの感想
2年生以上の児童に「今日の授業の振り返り」を記入してもらいました。今日わかったこと、明日からやってみたいことの上位10位までの項目は下記の通りです。

「バウンダリー」という初めて聞くことばではありましたが、こどもたちはそれぞれの発達段階に応じて、その意味を理解し、素直に自分の中に落とし込み、今後の学校生活や家庭で活かしたいと思っている様子がアンケートからもうかがえました。
また、人との距離感や、自分や相手の気持ちを大切にするということについても、今までの経験と重ね合わせて考えているようでした。
高学年の授業では、思春期に必要な「自分の気持ちの奥にあるニーズに気づく」という少し難しい考え方でしたが、「奥にある大切な気持ち(ニーズ)を大事にしたい」という感想も多数ありました。
こどもたちの感想ピックアップ
<バウンダリー>
- バウンダリーは私にとって命みたいなものだと思ったので、人のバウンダリーも壊さないようにしたい。
- バウンダリーは、友だち関係、SNS、家族など僕たちが日々直面する 人間関係の土台になる。
<距離感>
- 人によってちょうどいい距離感がある。それを見つけることによって 相手のことも自分のことも大事にできる。
<Noと言うこと>
- 私は断るのが苦手だから、やさしい言葉で断りたい。また、そう言えない子にも私が支えてあげたい。
- 予定を断っても嫌いになったわけではないし、むしろ仲良くなりたい時もある。必ずお互いのバウンダリーを守りたい。
<その他>
- 今まで友だちのニーズ(大事にしたいこと)を気にしていなかったけど、これからは友だちの ニーズも気にしつつ、僕のニーズも大切にしたい。
- 「みんな違ってみんないい」の言葉をずっと覚えておきたい。
- 世界にたった一つの命という言葉を聞いて自分だけじゃなくみんなを大切にしていきたい。

保護者の感想
- 人との距離感について、考えるきっかけになったと思います。距離感も言葉の受け止め方についても正解はなく、文化的な背景など、人それぞれかと思いますが、今回のような授業が子どもたちが考える良いきっかけになれば良いなと思います。
- 自分も他人も大切にする! バウンダリーを子ども達と共に教えて頂き大事なことを共有できました。 今後に生かしたいです。
- バウンダリーと言う言葉を始めて知りました。図解で1人1人に見えないバリアのような空間があるという説明がとてもわかりやすかったです。
- 子どもだけでなく今の知らない大人にも聞いてほしいと思いました。
実施の流れ
- Step.1 お問い合わせ
- ファシリテーターまたは、運営本部であるNPO法人日本人間関係・家族関係サポート協会までお問い合わせください。
- Step.2 面談(オンラインにて)
- オンラインZOOMで面談をさせていただきます。開催時期、開催方法(リアルかオンライン)、開催時間(1時間〜)、ファシリテーターのご希望等をお聞きした後、お見積もりを送付いたします。
- Step.3 実施方法の決定
- 授業希望日や開催方法(リアルORオンライン)をもとに、ファシリテーターを決定します。
- Step.4 事前説明
- 事前説明会では、当日までの流れ、当日の進め方についてご説明いたします。 授業で使用するワークブックをお渡しします。 オンライン授業の場合は、ZOOM等のビデオ会議ツールによる接続リハーサルも行わせていただきます。
- Step.5 授業実施
- ファシリテーターが学校に伺う場合は、授業開始30分前に到着予定です。 オンライン授業の場合は、10分前に接続をさせて頂きます。 授業は1日またはご希望に応じて複数日にて実施させて頂きます。なお、教員向けのプログラムも実施しております。
併せてお気軽にお問合せください。
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